23時45分、NISA残高を見て電卓を叩いた

23時45分。SESの現場から帰ってきて、まだコートも脱いでいないままスマホを開いた。楽天証券のアプリ。今月も積み立てNISAの1万円が自動で引き落とされていた。口座残高は38万4千円。始めてから3年と少し。
ふと電卓アプリを開いた。月1万円、年率5%の複利運用、30年——結果は約832万円。
老後2000万円問題、という話があった。2000万円まで1168万円足りない。
3年前にそのニュースを見たとき、「まあそのうちなんとかなるか」と画面を閉じた自分を思い出した。今夜、残業30時間を超えた月の疲れた頭で数字を出して、「なんとかならない」とはっきり分かった。
年収430万円、SESのシステム開発。残業は月30時間前後、副業の時間は取れるがまだ何をやるか決まっていない。貯金は普通預金に80万円ほど積んだまま使い道が決まっていない。親父は今年63歳。年金の話を一度したとき、「まあ何とかなると思ってる」と言いながら顔が少し曇った。
あの夜から、FXを本気で調べ始めた。
SBI証券と楽天証券を比べていて気づいたこと

NISA口座は楽天証券で持っていたので、まずそこを起点に2026年の投資環境を調べ直した。「SBI証券 楽天証券 比較 2026」「NISA SBI 楽天 手数料 比較 2026」——何本も読んだ。
結論を言うと、どちらが「明確に上」とは言えなかった。SBI証券はiDeCoの手数料の低さと投資信託の品揃え、ポイント還元率のわずかな高さが強い。楽天証券は楽天ポイントとの連携と画面の見やすさ、楽天カードで積み立て設定できる手軽さがある。俺が楽天証券を選んだのも「楽天カードを持っていたから」という程度の理由で、深く考えていなかった。
2026年時点で楽天証券のメリット・デメリットを整理すると、メリットは楽天経済圏との親和性と画面のわかりやすさ。デメリットはSBI証券と比べてiDeCoの手数料がわずかに高いこと、一部の外国株ラインナップがやや薄いこと。SBI証券はその逆。どちらも新NISAには完全対応しており、基本的な積み立て投資をするだけなら大差はない。
ただ、調べながら気づいた。SBI vs 楽天という比較は「積み立てNISAをどこでやるか」の話だ。月1万円を20年30年かけて積み上げる話。それはそれで正しい。でも俺が電卓で出した「1168万円の不足」を埋めるには、別の手が要る。
月1万円の積み立てでは数字が合わない
三パターン計算してみた。
2000万円に届かせるには、毎月の積み立て額を上げるか、運用利回りを上げるか、別の収入源を作るか、どれかしかない。
手取りから生活費と家賃を引いた可処分所得を考えると、積み立てNISAをいきなり月3万円に増やすのはきつい。利回りを7%以上に引き上げるには個別株やFXでそれなりにリスクを取るしかない。副業も考えたが、SESで残業月30時間があると平日の夜は限られる。土日に何かやるにしても、まず資金を育てる仕組みが要ると思った。
FXは24時間取引できる市場だ。平日の深夜でも、土日の朝でも動いている。SESの現場が終わった23時台に、自分のペースで動ける——という点が、副業の選択肢の中でFXに傾いた理由のひとつだった。
DMM FXを選んだ理由を正直に書く
FX口座の候補はいくつかあった。その中でDMM FXを選んだ理由は三つある。
ひとつ目は、スマホアプリの使いやすさが圧倒的という評判が多かったこと。仕事でコードを書いているから画面には慣れているつもりだが、FXの取引ツールは別の話だ。いくつかのツールを比較した動画を見て、DMM FXのアプリが初心者に一番とっつきやすいと判断した。
ふたつ目は、口座開設の手続きがシンプルなこと。スマホで本人確認書類を撮影してアップロードするだけで、最短当日から取引できる。平日の夜に5分で申し込みを終えた。
みっつ目が一番直接的な理由だ。新規口座開設+取引条件を達成すると55,000円のキャッシュバックがある(2026年4月時点の公式情報による)。同じ取引を始めるなら、キャッシュバックのある口座を使った方が合理的だ。初心者が数万円を運用しながら55,000円が戻ってくる可能性がある——これは無視できない数字だった。
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口座開設から最初の取引まで、実際の手順
俺が実際にやった流れをそのまま書く。
ステップ1:公式サイトから申し込み
メールアドレスと基本情報を入力するだけ。5分かからなかった。
ステップ2:本人確認書類の提出
マイナンバーカードをスマホで撮影してアップロード。運転免許証でも可。審査は最短当日。俺は翌日の昼に審査完了メールが届いた。
ステップ3:入金
銀行振込かクイック入金(リアルタイム入金)が使える。楽天銀行からクイック入金で5万円を入れた。入金手数料は無料だった。
ステップ4:デモ取引で1週間動かす
DMM FXにはデモ口座がある。実際の相場データで仮想資金を使って練習できる。本番口座を開設した後でも使えるので、最初の1週間はデモだけで動いた。チャートの見方、注文の出し方、損切りの設定——感覚的に分かるまでここで練習した。
ステップ5:本番で1000通貨から
デモで感触をつかんでから、本番で米ドル/円を1000通貨で試した。1000通貨は最小単位で、証拠金は数百円から数千円程度。金額より「実際に動かせた」という感覚が大きかった。最初の取引は150円の利益で決済した。
スプレッドとレバレッジ、最初に知っておくべきこと
1000通貨で動かしてみて気づいたことが二つある。
ひとつ目はスプレッド(買値と売値の差)がFXの実質コストになるということ。DMM FXのドル円スプレッドは0.2銭で、これは業界最低水準の部類に入る。同じ取引をしても、スプレッドが広い口座の方がコストが高い。初心者が小さいロットで練習するほど、このコスト差が相対的に大きくなる。
ふたつ目はレバレッジの扱い方。最大25倍だが、最初は1倍か2倍で動かした。5万円の入金に25倍をかければ125万円分の取引ができるが、相場が逆に動いたときの損失も25倍になる。最初から全力でレバレッジをかけるのはやめた方がいい。
リスク管理の基本として、1回の取引で失っていいのは資金全体の2%以内という考え方がある。5万円なら1000円。その枠の中でまず動かすことにした。
FXで必ず利益が出るわけではない。元本割れのリスクは常にある。それを理解した上で、何もしない30年より動いている方が自分には納得がいく。
今の立ち位置と次のステップ
現在、楽天証券でつみたてNISA月1万円は継続中。SBI証券との比較は何度かしたが、楽天経済圏との連携を考えて今のところそのまま使っている。iDeCoについては年収430万円での節税効果を試算中で、近いうちに始める予定だ。
DMM FXは開設から2ヶ月。小さいロットで取引を続けながら、相場の動き方を体で覚えているところ。FXに慣れてきたら次のステップとして、差金決済(CFD)も検討している。
DMM CFDは株価指数や原油・金など幅広い銘柄を取引手数料0円で扱える。FXと同じDMMのプラットフォームで、口座管理の手間が増えない点が合理的だ。
親父の老後について、まだ具体的な話はしていない。自分のお金が動かせるようになってからでないと、誰かを助ける話もできない。まず自分の資産を増やす手を打つ——その入り口として、DMM FXは想像より動き出しやすかった。
口座開設は5分で完了する。今夜、残高を見て「足りない」と思った人間がやることは一つだ。
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