23時14分、電気をつけていない部屋でスマホだけが光っていた。画面には「老後2000万円 いつまでに貯める」という検索結果。2回眠れない夜があって、今夜が3回目だった。
年収430万円、31歳、独身、SES(システムエンジニアリングサービス)勤務。残業は月30時間ほどで、副業の時間は取れる。新NISAのつみたて投資枠は月1万円で動かし始めた。通帳の残高は87万円のまま動いていない。個別株もFXも「いつか」で止まっている。親は60代、来年あたり何かあるかもしれないという予感だけが積もっている。
— 米国株とは、NYSE(ニューヨーク証券取引所)やNASDAQに上場するアメリカ企業の株式、またはS&P500・VTIなどの米国市場連動ETFを指す。日本の新NISA制度の成長投資枠でも購入可能で、長期投資の主軸として使われる。
「老後2000万円問題」は金融庁が2019年に公表した試算が起点だが、2026年現在も個人の資産形成の出発点として参照され続けている。その夜、月1万円では届かないことを、ようやく直視した。
月1万円積立が辿り着けない場所

新NISAのつみたて投資枠の非課税上限は年間120万円(金融庁、2024年制度改正)。月10万円まで使える枠がある。だが自分の実態はこうだ。
手取り月28万円前後(年収430万円から逆算)、家賃8.4万円、食費・通信費・光熱費で月7万円、交通費・交際費で月3万円。残る自由資金は月10万円が上限で、緊急出費のある月は崩れる。だから積立を月1万円以上に増やすのが怖かった。
月1万円を年利5%で30年積み立てると、約832万円。2000万円には届かない。月3万円なら約2496万円。
ならば積立額を増やすより先に解くべき問題がある。手数料だ。
「SBI証券か楽天証券か」という問いの限界

「sbi証券 楽天証券 比較 2026」「nisa 楽天証券 sbi証券 比較 2026」で検索すれば、上位記事のほぼ全部が同じ結論に向かう。NISAならSBIか楽天の二択、という前提で書かれている。
両社が強いのは事実だ。SBI証券は口座数1300万超(2025年末時点)、iDeCoの運営管理手数料が無料で、投資信託のラインナップが国内最多水準。「sbi証券 vs 楽天証券 nisa 比較 2026」で調べると出てくる通り、NISA×つみたて×投資信託のコンビネーションでは強い。
楽天証券は楽天カード決済の積立でポイントが貯まり、楽天銀行マネーブリッジで普通預金金利が0.1%になる。「楽天証券 メリット デメリット 2026」で検索すると楽天経済圏ユーザー向けのメリットが多く出てくる。それは本当のことだ。
だが、どちらの記事も書いていないことがある。米国株の取引手数料が0.495%(上限22ドル)かかる点だ。
手数料0.495%と0円、10年で12万円の差
米国株を1回10万円分買う。SBI証券・楽天証券なら手数料495円。売るときも同じ。月1回の売買で年間11,880円。5年で59,400円、10年で118,800円がコストになる。これは利益が出てから引かれる費用ではなく、元本から引かれ続ける費用だ。
DMM株の米国株取引手数料は0円だ。
2023年にDMM株は米国株の全銘柄の取引手数料を無料化した。「楽天証券 sbi証券 nisa 比較 2026」の記事を読んで二択に絞った人が、この第三の選択肢を見落としている。
さらに重要なことがある。DMM株は口座開設後に1回取引するだけで、10,000円相当の報酬が受け取れる(2026年4月時点の公式情報による)。
月1万円の積立1か月分と同額を、口座を開いて1回取引するだけで受け取れる。この10,000円を手にしてから運用を始めるのが、2026年の正しい始め方だと判断した。
2026年の証券会社選び、結論(ここで整理する)
結論を置く。
米国株を始めるなら、手数料コストの観点でDMM株が合理的な選択肢だ。 NISAのつみたて(投資信託)はSBI証券か楽天証券を使い続けてよい。証券口座は複数持てるし、DMM株を追加するコストはゼロだ。「sbi証券 楽天証券 比較 手数料 nisa 2026」という問いへの答えは「目的によって使い分ける」であり、一択ではない。NISAでの積立投資信託はSBIか楽天、米国個別株・ETFの売買はDMM株、という分担が10年単位で見たときのコスト最小解になる。
読者の声:NISAは楽天証券で始めた。今さらDMM株を追加する意味はある?
意味はある。楽天証券のNISA口座はそのままにして、DMM株を米国株売買の専用口座にすればいい。
NISA口座の変更は年1回可能だが手続きが煩雑なため、そのまま使い続けた方がいいケースが多い。DMM株は別口座として持つだけで、手数料0円で米国株を売買できる環境が追加される。「楽天証券 vs sbi証券 新nisa 比較 2026」の記事が書いていない「使い分け」の選択肢がここにある。
読者の声:DMM株はNISA口座に対応している?
対応している。2024年からNISA成長投資枠での米国株購入が可能になった。
つみたて投資枠での投資信託積立はSBI証券・楽天証券の方が商品数が多い。そのため「つみたて枠はSBIか楽天、成長投資枠の米国個別株・ETFはDMM株」という使い方が現実的だ。
読者の声:米国株、最初に何を買えばいい?
まずはS&P500連動ETFかVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)から入るのがシンプルだ。
個別株は1社の業績・決算・地政学リスクに集中投資するため、知識なしで始めると損失が大きくなりやすい。ETFなら500社・3500社分散の効果があり、長期保有に向く。87万円の貯金のうち、当面使わない30万円分をVTIに充てると決めたのはそれが理由だ。手数料0円のDMM株で買えば、10年後に手数料コストで失う12万円弱がそのまま運用に回り続ける。
読者の声:SBI証券の方が投資信託が多い、という話はどうなる?
投資信託の品揃えはSBI証券が強い。ただし米国株の手数料の話は別の問題だ。
「sbi証券 楽天証券 比較 nisa 2026」で調べると、投資信託の本数比較が出てくる。確かにSBI証券は国内最多水準の商品数を誇る。だがその比較は「どのファンドで積み立てるか」の話であって、「米国株を直接売買するときの手数料」の話ではない。質問の軸が違う。DMM株は投資信託の積立には向かないが、米国株を直接売買するコストで比較すれば0円が最強だ。目的に合わせて口座を使い分ける、それだけだ。
次の一手としてのDMM CFD
DMM株で米国ETFへの慣れが出てきたら、DMM CFDという選択肢が視野に入る。
CFD(差金決済取引)は、株価指数や商品を実際に保有せずにレバレッジをかけて取引できる手法だ。S&P500指数やNASDAQ100に少ない資金で連動できるが、損失もレバレッジ分拡大する。元本割れリスクがあり、初心者が軽く手を出せる商品ではない。 副業の時間が取れて、相場の動きを継続的に追える人向けに存在する選択肢だ。DMM CFDは全銘柄の取引手数料が0円で、入金特典も用意されている。
87万円から動かす、2026年の手順
老後2000万円の計算が合わない夜に、結局やったことはひとつだった。DMM株の口座開設フォームを開いた。
スマホで5分のフォーム入力、本人確認書類のアップロード、最短翌日審査完了。10,000円の報酬を受け取ってから、月1万円の積立の外でVTIを30万円分購入した。手数料はかかっていない。SBI証券と楽天証券の比較記事を読んで二択で悩む時間は、実は必要なかった。
その前に確認すべきは「手数料0円の選択肢があるかどうか」だ。
まず口座開設フォームを開く。10,000円を受け取る。それから銘柄を考える。 順番を間違えると、SBIか楽天かを3時間悩んだ末に、年間12万円のコストを10年払い続けることになる。


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