光回線乗り換えキャッシュバック3万円が消えた話

光回線乗り換えキャッシュバック3万円が消えた話 インターネット回線
Image: Abigail Keenan via stocksnap

去年の11月、郵便局のATMで通帳を記帳したとき、ぼくは30秒ほど画面を凝視した。

3万円のキャッシュバックが、来ていない。

プロバイダを変えたのは1年前だった。「開通から3ヶ月以内に申請してください」という案内ハガキを、確かに受け取っていた。冷蔵庫に貼っておいた。でも子どもの中学受験の資料や、車検の書類や、妻の職場のシフト表に埋もれて、気づいたときには申請期限が2ヶ月前に切れていた。

ぼくは長野在住42歳、住宅ローン残高2,800万円、子どもは中1と小4の二人、妻のパート収入は月8万円。ボーナスが去年から2割減で、今年はゼロになると同僚が囁いている。その状況で3万円は、灯油代まるまる2シーズン分だ。

— 光回線の乗り換えとは、現在契約している光回線サービスを別のプロバイダや回線事業者に変更し、月額料金の削減やキャッシュバック特典を得ることを指す。

失敗した体験を書く前に言っておくと、光回線を乗り換えること自体は正しい判断だった。ぼくが失敗したのは「方法」だ。同じ轍を踏まないために、時系列で書いていく。

フレッツ光を10年使い続けた理由という名の惰性

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2014年に今の家に引っ越したとき、NTTのフレッツ光をそのまま引いた。プロバイダ込みで月額8,200円前後。「光回線はみんなフレッツ」だと思っていたし、実際その頃はそれが普通だった。

2020年頃からソフトバンク光やauひかりに乗り換えた人が周りに増え始めたが、「工事が面倒」「違約金が怖い」「つながらなくなったら困る」という理由でずっと放置してきた。車は2台必須で、ガソリン代と保険だけで月4万円かかる。冬は灯油代が追加で月1万2千円。固定費を削りたいとは思いながらも、通信費は後回しになり続けた。

妻に「ネット代、乗り換えで安くなるらしいよ」と言われたのが2024年の9月だった。「じゃあ調べてみる」と言って、ぼくは初めて光回線の乗り換えに着手した。

最初の失敗:「工事不要」のはずが工事費12,000円を払った夜

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乗り換えの最初のつまずきは、「工事不要」という言葉の罠だった。

ネットで調べると「光コラボなら工事不要」という記事がいくつかあった。フレッツ光から光コラボへの切り替えは、局内工事だけで済み、自宅への訪問工事はいらないケースが多いと書いてある。ぼくはそれを読んで「じゃあすぐ終わる」と思い、比較サイトの上位に出てきたプロバイダに直接申し込んだ。

ところが、ぼくの家は築11年の戸建てで、宅内の配線方式が古かった。開通当日に来たNTTの工事担当者が「宅内の終端装置を交換する必要がある」と言い、結果的に工事費が12,000円かかった。「工事費実質無料」は新規引き込み工事の話であって、既存設備の対応費用は別だった。

約款を読まなかったぼくが悪い。ただ、申し込みページにも比較サイトの記事にも、この例外は一行も書いていなかった。

二度目の失敗:キャッシュバック申請を忘れて3万円が消えた

工事費12,000円は悔しかったが、「キャッシュバック30,000円があるから実質プラスになる」と自分に言い聞かせた。それが冒頭の話に繋がる。

申請期限は「開通月から3ヶ月以内」。ハガキには明記されていた。申請方法はWEB専用で、ハガキのQRコードを読んでフォームを送るだけの5分作業だった。ぼくはそれを、忘れた。

11月の通帳に振込は一件もなかった。プロバイダのサポートに電話したら「申請期限は9月で終了しています」と言われた。「例外対応はできません」とも。

3万円は消えた。工事費12,000円と合わせると、乗り換えで実質42,000円の損だ。月額は確かに下がったが、その恩恵を回収するのに3年以上かかる計算になった。

光回線乗り換えの失敗、原因はほぼ3パターンに絞られる

光回線の乗り換えで失敗する理由は、3パターンに集約される。①工事費の例外条件を見落とす、②キャッシュバックの申請期限を忘れる、③契約期間の縛りを無視して解約違約金を払う。この3つを事前に把握しておくだけで、ほとんどのトラブルは回避できる。乗り換え自体は正しい判断だ。問題は手続きの順番と確認不足だけだ。

ぼくは①と②で合計42,000円を失った。③については、当時使っていたプロバイダの最低利用期間が2年で、タイミングが合っていたため違約金は発生しなかった。それだけは運が良かった。

読者の声:月額は本当に下がるのか、正直に答える

下がる。ただし選ぶ回線と申込経路を間違えると、実質コストが上がることがある。

フレッツ光+プロバイダ構成の月額8,200円前後から、光コラボや独自回線に変えると、月額5,000〜6,500円に収まることが多い。差額は月1,500〜3,000円、年間18,000〜36,000円。

ただし、ぼくが1回目に経験したように、比較サイトの最安値をそのまま申し込むと工事費やキャッシュバックの条件で足元をすくわれる。代理店経由で申し込むと、キャッシュバック額が代理店負担で上乗せされるケースがあり、公式直申込より特典が厚い。これはやり直しをしてから気づいた事実だ。

読者の声:キャッシュバックの申請を忘れないためにどうすれば良いか

結論:代理店経由で申し込み、申請サポートをセットで受ける。

自分でリマインダーをセットするという方法もあるが、ぼくのように子どもの行事や車検で頭がいっぱいの家庭では限界がある。代理店によっては、申請時期になったらメールや電話でフォローしてくれるサービスが付いている。ぼくが2回目で選んだのはこの方法だ。

申請のフォロー体制があるかどうかは、代理店のサイトや問い合わせ時に確認できる。「申請サポートはありますか」と一言聞けば教えてくれる。

やり直しで選んだ回線と、その理由

1回目の契約から2年が経ち、今年の春に再度乗り換えを決めた。今度は最初から代理店経由で動いた。

ぼくが選んだのはソフトバンク光だ。理由は三つある。

一つ目はキャッシュバックが最大40,000円で、1回目の18,000円上限と比べて倍以上だった(2026年4月時点の公式情報による。代理店アウンカンパニー経由の場合)。二つ目は工事費が実質無料で、既存設備の対応費用についても事前に確認してくれる代理店の体制があった。三つ目は、うちの家族3台の携帯がまだSoftBankに残っているため、セット割で月額がさらに下がるという点だ。

ソフトバンク光+SoftBankスマホのセット割は、長野の固定費削減において現時点でもっとも即効性が高い組み合わせの一つだ。光回線を月3,200円削り、スマホも格安SIMに切り替えれば、家族3台で月8,000〜10,000円の削減も現実的になる。

SoftBankユーザーでない場合、auひかり(So-net光)という選択肢

SoftBankを使っていないなら、So-net光プラス(auひかり)も有力な候補だ。

auひかりはNTTの回線を使わない独自回線のため、夕方〜夜の混雑時間帯に速度が落ちにくいと言われる。長野市・松本市・上田市などの市部はエリアカバーも広い。開通後の高額キャッシュバックが確定率100%という点も特徴で、申込後に取消になるリスクが低い。

auスマホユーザーならauとのセット割が効く。月額とキャッシュバックの条件は公式サイトで確認できる。エリア確認も公式ページで住所を入力するだけ、2分もかからない。

固定費を削った先に見えてきた新NISAの話

光回線で月3,200円、スマホで月8,500円、合計で月約1万1千円、年間13万円の固定費削減になる計算だ。

その余剰の一部を、ぼくは新NISAのつみたて枠に回すことを今年から始めた。総務省の家計調査(2025年版)によれば、50代世帯の平均金融資産は1,500万円を超える。ぼくの現状(車の買い替え費用を含めた貯金は約340万円)とは大きな差がある。住宅ローンが2,800万残っている以上、老後の資産形成を後回しにする余裕はない。

2026年現在、SBI証券と楽天証券のNISA比較でよく話題になるのはクレカ積立のポイント還元率だ。SBI証券は三井住友カードとの連携で最大5%還元、楽天証券は楽天カードで最大1%還元(楽天ゴールドカードを含む)。楽天市場を日常的に使う家庭は楽天証券、そうでなければSBI証券という選択が多い。

ただし、SBI証券と楽天証券のどちらが優れているかより、「今すぐ始めること」の方が重要だ。光回線を乗り換えて年間13万円を浮かせ、そのうち月5,000円を新NISAに回す。この流れはぼくには現実的に感じられたし、実際に動き始めた。

今から乗り換えるなら、この順番で動く

1回目の失敗を経て出した結論はこうだ。

光回線の乗り換えは「代理店経由一択」で動く。キャッシュバック額が直申込より大きく、工事費の例外条件を事前に確認してもらえ、申請サポートが受けられる可能性がある。この3点だけで、ぼくがやらかした42,000円の損はほぼ防げていた。

SoftBankユーザーならソフトバンク光、auユーザーや速度重視ならSo-net光プラス(auひかり)。まずは公式ページで現住所のエリア確認から始めるのが最初のステップだ。エリア外だった場合は他の光コラボを検討すればいい。5分でわかる。

住宅ローン2,800万の家庭が月1万円の通信費を削ることは、気合いでやるものではない。計算してやるものだ。キャッシュバック40,000円+工事費実質無料なら、乗り換えコストはほぼゼロで済む。ぼくが1回目に経験した「実質42,000円の損」は、代理店経由で動いていれば起きなかった話だ。

今日中にエリア確認だけ終わらせてほしい。それだけで、来月からの固定費は変わり始める。

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