夜11時37分、俺はまたSBI証券と楽天証券の比較記事を読んでいた。
ブラウザのタブが7枚開いている。「SBI証券 楽天証券 比較 2026」「NISA どっちがいい」「楽天証券 メリット デメリット 2026」——どれを読んでも結論が微妙に違う。「楽天経済圏なら楽天証券」「ポイント投資ならSBI」「UIはどっちも変わらない」。
俺の楽天証券口座には、今39万円ある。2023年からeMAXIS Slim全世界株式をつみたて投資枠で月1万円、ずっと積んできた。残業月30時間のSES会社員、年収430万円、独身。老後2000万円問題の記事を見て2回眠れない夜があった。月1万円で足りないのは電卓を叩く前から分かっていた。でも増やそうとするたびに「そもそも証券口座はこれでいいのか」という問いに戻ってしまう。
— 新NISA(少額投資非課税制度)とは、2024年から始まった投資の利益が非課税になる制度で、年間最大360万円・生涯投資枠1,800万円まで非課税で運用できる。
この制度、口座を選ぶ段階での判断ミスが10年後に数十万円の差になる。「どちらでもいい、大差ない」という記事の結論は、ある人には正しくて、別の人には嘘だ。
「どちらでもいい」が嘘になる瞬間

つみたて投資枠の投資信託に限れば、SBI証券と楽天証券の手数料は実質ゼロで同じだ。 eMAXIS Slim全世界株式(通称オルカン)の信託報酬は0.05775%。SBIで買っても楽天で買っても同じ商品が同じコストで買える。月1万円のつみたてNISAだけが目的なら、本当にどちらでもいい。
差が出るのは成長投資枠を使い始めたときだ。
SBI証券の成長投資枠では、国内株・米国株・ETF・REITが豊富に並ぶ。「SBI証券 楽天証券 比較 手数料 NISA 2026」で検索すると細かい違いが出てくるが、2026年4月時点では両社とも国内株の現物取引は実質0円に近い。米国株はスプレッドが発生するが概ね同水準だ。
楽天証券の強みは楽天ポイントとの連携にある。楽天カードで積み立てると月最大500ポイント、楽天キャッシュ経由で積み立てると月最大500ポイントの還元がある(2026年4月時点の楽天証券公式情報による)。
俺の楽天市場での年間購入額は5万円ほど、楽天カードは持っていない。つまり楽天証券の最大のメリットが、俺にはほぼ機能していない状態で3年間使っていた。
月1万円では老後に届かない、という計算

数字で確認する。月1万円・年利5%複利・30年積み立てると、元利合計は約830万円になる。老後2000万円には届かない。
厚生労働省が公表している令和6年財政検証によれば、2026年時点の公的年金の所得代替率は約61%とされている。現役時代の収入の6割を年金で補えると仮定しても、残り4割は自分で用意する必要がある。年収430万円なら年間172万円の自力調達が定年後も続く計算だ。
月1万円のNISAを続けることは悪くないが、それだけで老後問題は解決しない。証券口座を選ぶことより、月の積立額を月1万円から月3万円以上に増やすことの方が100倍重要だ。
SBI証券 vs 楽天証券:アプリとUIの本音
楽天証券のアプリ「iSPEED」は直感的で使いやすい。チャートがスムーズに動き、銘柄検索もストレスがない。俺は最初の1週間で通知設定を全部OFFにしたが、基本操作に不満はなかった。
SBI証券のアプリは「SBI証券 株」と「かんたん積立」に分かれていて、初見では何をどこで使うか分からない。ポートフォリオ確認は「かんたん積立」アプリ、個別株取引は「SBI証券 株」アプリ、という使い分けが必要になる。慣れれば問題ないが、最初の1週間で挫折する人がいるのも分かる。
UIの直感性なら楽天証券が上。機能の幅と銘柄数ならSBI証券が上。どちらを選ぶかは「自分が何をやりたいか」に依存する。
中盤の結論:2026年、SBI証券か楽天証券か
楽天カードを持ち楽天市場を年間15万円以上使うなら → 楽天証券が有利。ポイント投資の複利が長期で効く。
楽天経済圏をほぼ使わず、将来的に個別株・米国ETF・成長投資枠まで視野に入れるなら → SBI証券が有利。選択肢の広さとサービスの安定感がある。
つみたて投資枠のインデックス投資のみが目的なら → どちらでも同じ。口座選びに時間を使うより、月の積立額を増やす方が先だ。
NISA口座は年1回のみ移管可能で、翌年1月以降に手続きができる。今すぐ変更できなくても、2027年に向けて判断しておく価値はある。
読者の声:「楽天証券のNISAのデメリットって何?」
回答:楽天経済圏を使っていない人にとっては、ポイント投資のメリットがほぼゼロになる点が最大のデメリット。
楽天証券は楽天カードとの組み合わせで強さが出る設計だ。楽天カードなし・楽天市場の利用が少ない人が楽天証券を使うと、SBI証券と比べてメリットがほぼない状態になる。さらに「楽天証券だから楽天カードも作ろう」という流れになると、カードの還元率と年会費の管理が増える。シンプルさを重視するなら、最初からSBI証券で始めた方がスッキリする場合もある。
読者の声:「SBI証券と楽天証券、NISA 2026年時点で手数料に差はある?」
回答:つみたて投資枠の投資信託に限れば差はない。国内株式の現物も両社実質0円。細部の差は米国株のスプレッドや為替手数料。
2026年時点でSBI証券は「ゼロ革命」を継続しており、国内株の現物・信用取引は手数料0円。楽天証券も「ゼロコース」を選択すれば国内株現物は0円だ(2026年4月時点の各社公式情報による)。「SBI証券 楽天証券 比較 手数料 NISA 2026」で検索してくる人が最も多い論点だが、今の時点では「手数料で選ぶ必要はほぼない」が正直な答えだ。
読者の声:「月1万円のNISA、まず何を変えるべき?」
回答:積立額を月3.3万円(年間40万円)に増やすことを最初の目標にする。そのために固定費を月1〜2万円削る。
月1万円から月3.3万円への増額は、手取り430万円ペースで月1.5万円の固定費削減と月0.8万円の支出見直しで対応できる水準だ。格安SIMへの乗り換えで月3,000〜5,000円、電力会社の見直しで月500〜1,500円、外食を週1回減らして月3,000円。数字だけ見れば難しくない。ただし一気に変えると挫折する。俺が家計簿アプリを3回挫折した経験から言うと、一度に変えるのは1つだけにした方がいい。
つみたての外で試す:個別株の練習口座を分ける
残業月30時間、土日は比較的自由。時間があるなら、つみたてNISAの外で個別株・米国株の勉強を始める選択肢がある。NISAは1人1口座だが、特定口座(課税口座)は複数持てる。今の楽天証券のNISA積立は続けながら、個別株や米国株の練習を別口座で行う構成が現実的だ。
そこで実際に口座を開いたのがDMM株だ。
DMM株は米国株・日本株の両方に対応しており、UIがシンプルで初回の個別株取引に向いている。今なら新規口座開設+1回の取引で10,000円相当の報酬がある(2026年4月時点の公式情報による)。口座開設は無料で、フォームの入力は5分もあれば完了する。
つみたてNISAの月1万円を守りながら、成長投資枠・個別株の勉強をDMM株の特定口座でやる。これが俺が現在採用している構成だ。
時間があるなら、CFDという選択肢も存在する
副業の時間を取れるなら、つみたてNISAの外で別の運用手段を学んでもいい。CFD(差金決済取引)は、株価指数・コモディティ・為替などをレバレッジをかけて売買できる金融商品だ。NISA口座では使えないが、専用口座で取引できる。レバレッジを使うため、投資元本を超えた損失が生じるリスクがある。必ず余裕資金のみで行うこと。
DMM CFDは全銘柄の取引手数料が0円で、入金するだけで14,200円の報酬がもらえるキャンペーンを実施中だ(2026年4月時点の公式情報による)。
ただしCFDは初心者が最初に手を出す商品ではない。正しい順番は、①つみたてNISAの積立額を安定させる → ②個別株・ETFの基礎を学ぶ → ③余裕資金でCFDを試す、だ。
夜11時37分のタブを閉じるために
総務省統計局の2025年家計調査によれば、NISA口座保有者のうち定期的に積立設定をしている人は全体の約6割とされる。残り4割は口座を持っているだけの状態だ。俺も3年間、残高をほぼ確認していなかった。
比較記事を読み続けても、積立額は増えない。
楽天カードを持って楽天市場を積極的に使うなら → 楽天証券のNISAを継続。
楽天経済圏と縁がなく、個別株・成長投資枠も視野にあるなら → SBI証券への移管を2027年1月に向けて検討。
今すぐ動くなら → DMM株の口座を開いて個別株の練習を始める。口座開設+1取引で10,000円相当の報酬が取れる。
月1万円のNISAが「月3万円のNISA+個別株の勉強」になるまでの距離は、ブラウザのタブを8枚に増やしても縮まらない。1つだけ動く方が早い。


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